稻旺流とは

稻旺流は、初代稻旺由子が立ち上げた流派で、2022年で38周年を迎えます。

初代稻旺由子は、日本舞踊西川流 西川左近師の内弟子として修行をつみ、長唄は杵屋喜多六派、四世杵屋喜多六の内弟子としても修行をつみました。
初代稻旺由子は、1984年に新舞踊をたちあげましたが、自らの流派を、西川鯉三郎師にいただいた西川鯉稻(こいな)という名前の「稻」の一字をとって稻旺流と名付けました。
初代稻旺由子は長唄杵屋喜多六派の家元と縁が深く、そのこともあって、稻旺流の家紋は、長唄杵屋喜多六派5世杵屋喜多六の許しを得、長唄杵屋喜多六派と同じ沢瀉の紋を使用しています。

1996年に現宗家の由子が稻旺由という芸名で家元を襲名しましたが、二代目稻旺由子は、大和楽の名取・演奏家として高く評価されていたこともあり、稻旺流の活動の領域が更に広がりました(例えば、毎年恒例となっているホテルニューオータニでの新年の催事は、大和楽のみならず稻旺流の舞踊を広く世間の皆様に知っていただく機会となっています。)。

2018年には、初代稻旺由子の許しを得、現家元稻旺由将が家元を継承し、現在では稻旺由将(いなおよしまさ)が代表(家元)を務め、二代目稻旺由子が宗家として家元を支えています。

稻旺流は、形式にとらわれない自由な踊りが特徴です。
稻旺流では、昔から伝わる古典をより深く探求するとともに、歌謡曲などの近代的な曲に振りをつけた新舞踊にも力を注いでいます。
初代稻旺由子、二代目稻旺由子(現宗家)、現家元である稻旺由将 の3代に渡り日本舞踊の修行に精励することは勿論、演歌舞踊の中に三味線音楽を取り入れる等しています。
特に、二代目稻旺由子が長唄、大和楽の演奏家としての顔だけではなく、作曲家としての一面も持ち合わせる為、稻旺流のために楽曲を作り、これに稻旺由将が作舞し、稻旺の新たな演目として演じるという、特色のある創造的な活動を行っています。
こうして出来た演目は、親しみやすく、日本舞踊を身近に感じることが出来、初めて日本舞踊に触れた方に特に好評価をいただいています。

稻旺流とは